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『コロナ下で死別を経験したあなたへ』 喪失への向き合い方とセルフケアを手元に

みなさんは大切な方をなくされたご友人がいたらなんと声をかけますか。

周りを見渡せば大切な人の喪失を経験しているかたがどれほど多いかを知らされます。この問いに答えることはとても難しいですが、決して棚上げにできるものでもありません。以前にもお伝えしたことがありますが喪失の抱え方に関して、グリーフケアという言葉が少しずつ広まっています。グリーフとは死別や喪失から生まれてくるその人なりの自然な反応、感情、プロセスのことをいいます。

先日、私がグリーフケアについて学んだ先生でもある尾角光美さんが、新型コロナにより大切な人を亡くした方や、臨床現場にいる医療従事者や宗教者に向けて必要な情報を届けるべく、緊急プロジェクトを立ち上げ、間もなく形になろうとしていますのでご紹介させていただきます。(クラウドファンディングという寄付を募る形式につき、淨音寺としても支援させていただきました。)

『国内では6,000人、世界では200万人を超える方々が亡くなられています(2月15日時点)。これはただの数字ではなくて、この一人ひとりは誰かにとっての、おばあちゃん、おじいちゃんだったり、親や子どもだったり、みんな誰かの大事な存在です。でも、新型コロナ下では、その周囲の方が十分なお別れができないという現状があります。誰もが、いつ大切な人を失うか分からない今この状況を生きているからこそ、グリーフケアなどの必要な情報を乗せた冊子とウェブサイトを形にしようというプロジェクトです。(尾角光美さん)』

イギリスでは社会政策としてグリーフケアが導入されています。命の最期においても、遺族においても行政がサポートする仕組みです。しかしながら日本ではあまり社会政策としては実践されていない現状があります。このプロジェクトは最初の問い「みなさんは大切な方をなくされたご友人がいたらなんと声をかけますか。」の答えのひとつになりましょう。今、大切な方をなくしてシンドイ方にそっと教えてあげられる冊子やサイトになります。

なお、このプロジェクトに関して、支援の輪が広がったため当初の目標3000冊を超える1万冊を無償で医療機関や必要な方に配布できるようになりました。淨音寺にも今月に冊子が5冊ほど届く予定です。また、ホームページは4月に公開される予定です。

またサイトがオープンしましたら追ってご紹介いたします。

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