あ、それ仏教用語です その6
わたしたちは日常において意識せずに『仏教用語』を使っています。
気づけば、また、だいぶ日があいてしまいましたが6回目を投稿してみます。
(過去の記事はこちら)
次の文章に仏教用語が5つ隠れています。ぜひ楽しみながら探してみてくださいませ。
住職のつぶやき作文(仏教用語5つあります)
寒いと外に出るのが億劫ですが
お散歩に気持ちのいい時期となりました
サッカー道具を持って息子と
新宿中央公園内の運動場に訪れるのですが
ここ数年で公園のイメージが大きく変わりましたね
大袈裟でなしに、いまや観光スポットとして紹介されるほどです
カフェ、レストラン、そしていボルダリングを体験できる施設が完成し
こども広場の遊具も一新されました
屋外の喫茶スペースやベンチは大人で賑わい
子どもたちはあたりを駆け回り
笑い声が響く池の亀は飛び石の上で結集して甲羅干し
草花が芽生え鳥たちも歌うあたたかな春
よろしければあしをおはこびくださいませ
かくれていた仏教用語の解説
その1「億劫(おっこう)」
面倒で気の進まぬことを「おっくう」といいますが、これは仏教語の億劫がなまったものです。劫とは時間の単位。縦横高さが百六十キロメートルの大岩があり、百年に一度だけ天女が舞い降りその羽衣で大岩をなでる。この大岩がついに擦り切れるまでの時間を一劫とし、一億回続いた時間のことを「億劫」という。果てしない時間を意味します。
その2「道具(どうぐ)」
大工道具や商売道具のように、今では日常使う用具を道具と呼んでいますが、もとは、「仏道修行のための用具」という意味で、修行僧の持ち物を「道具」といいました。これは六物といって三種類の衣服、食器の鉢、坐具、飲み水をこすための布袋だけでした。定められたもの以上の余分のものは長物(じょうもつ)とされ、4枚目の衣服などは無用の長物だそうです。
その3「大袈裟(おおげさ)」
物事を実際よりも誇張する様子を表す言葉として使われるこの言葉も仏教用語です。袈裟は僧が身に着ける法衣で、大袈裟は文字通り、大きな袈裟のこと。お釈迦様の時代には、布切れを拾ってつなぎあわせて衣を作りました。その後、華美で装飾的なものとなり、その大きい袈裟の付まいが威儀張ってものものしいことから、一般的な大袈裟という意味に変わったとされます。
その4「喫茶(きっさ)」
元々は禅宗で使われていた言葉で「喫」には食べる・飲むという意味があります。そして「喫茶喫飯(きっさきっぱん)」との言葉は「お茶をいただく時は飲むことに集中し、ご飯をいただく時は食べることに集中しなさい」という叱咤の意味があったようです。
その5「結集(けつじゅう)」
前回も出ましたので復習ですね。
お釈迦さまの死後、弟子たちは、その教えを編集し再確認しようと、お釈迦さまの教えを聞いた五百人が集まり、記憶していた教えを持ち寄りました。持ち寄られた教えは補充したり、削除されたりして次第に整理され、最後に皆で一緒に声を合わせて朗調することによって、一つの経典ができました。結集とはそのような仏典編集会議に語源がありました。
さて、今回はいかがでしたでしょうか。
まだまだ日常に仏教語は隠れているようですので、またの機会にご紹介させていただますね。
南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏